「手の甲」と「手のひら」のどっちに肉が多くついているだろう?
そう! 「手のひら」の方が多くの肉がある。
そしてこの肉のほとんどは「筋肉」だ。
なぜ手のひらの方に筋肉が多いのだろう?
急に話が変わるが・・・・
(質問)
「筋肉」はどのように動く?
1)「筋肉」は収縮する動きと、伸ばす動きの両方ができる。
2)「筋肉」は収縮しかできない。
3)「筋肉」は収縮と弛緩(収縮を緩める)ができる。
答えは『(3)「筋肉」は収縮と弛緩(収縮を緩める)ができる。』である。
ちょっと待った!
手は思いっきり握ったり、思いっきり開いたりできるではないか?
そうなると手の「筋肉」は「収縮」して握りしめることができ、「伸ばして」手を開くことが出来そうだが・・・・
もし「筋肉」が収縮と弛緩しかできないなら、手を握ることができても、手を開けないではないか?
それでも答えは『(3)「筋肉」は収縮と弛緩(収縮を緩める)ができる。』である。
手を握ったり、開いたりしてみよう。
まず手を握る時には手のひら側の筋肉が収縮し、手を開く時には手の甲側の筋肉が収縮し、手のひら側の筋肉は弛緩する。
もしこの時に手のひら側の筋肉も収縮を続けると、手は開かない・・・というよりも手は硬直したように動けなくなる。
手を開く時に手の甲側の筋肉が収縮すると同時に、手のひら側の筋肉が弛緩するのだ。
それでは最初の質問に戻るが、手の甲と手のひらではなぜ筋肉の量が違うのだろうか?
なぜなら、手の機能として「握る」ことの方が重要だからである。
手を開く力ばかり強く、握る力が弱くてはあまり役立たない、
力強く握ることが出来るように手のひらの方に多くの筋肉が必要だし、実際に手のひらに多くの筋肉がついているのだ。
実は、口も同じだ。
口は閉じる筋肉の方が強い。
思い切り噛むと奥歯一本に約50Kg以上の力がかかるほどだ。
頬に手を当てて口を噛みしめてみよう。
そうすると両頬とこめかみ辺りの筋肉が盛り上がって固くなるのが分かる。 それが口を閉じる筋肉だ。
でも口を開くのにそれほど力は必要はない。
余談だが・・・
ワニの噛み付く力が半端ないのは知っての通りだ。
大きいワニだと1cmあたり260キロの力で噛むそうだ。
ところが口を開く力は30Kgくらいなので、口先をテープでグルグル巻きにされると
口が開けないらしい・・・・だからといって絶対に試してはダメ!
話を戻す・・・
裏と表の筋肉は実に絶妙なコントロールで動いている。
一方が収縮する瞬間に一方が弛緩する。
このタイミングがズレると大変だ。
口を閉じようと筋肉が収縮しているのに、口を開く筋肉も収縮したままだとうまく噛めない。
タイミングがずれて両方が弛緩すると、だらしない口になってしまう。
「こっちの筋肉を収縮して・・こっちを緩める・・」と考えながら物を噛んだりしていない???
この絶妙なタイミングをコントロールしているのが神経だ・・・・・