国語力が試される文章を書いてみる・・・自信はないが・・・・
柱を立てるためにてっぺんにロープを縛り、引っ張ると仮定してみよう。
ロープを引っ張ると、ロープはピーンと一直線に張る。
さて、手のひら(掌)を上に向けて指を閉じてみよう。
指が指先から巻くように閉じてくるだろう。
指は「指先の部分」「中間部分」「根元の部分」の三つの部分(親指は二つの部分)とそれぞれの間の関節から成り立っている。
指を閉じるためには指それぞれの「部分」が筋肉に引っ張られるのだが、筋肉は指のそれぞれの「部分」と直接には繋がってない。
指を閉じる筋肉は手のひら、または前腕(肘から手首の間)にあり、指の各部分と筋肉は腱が繋いでいる。
先ほどの柱の話に重ねると、柱が指、ロープが腱(筋)、筋肉がロープを引っ張る力ということになる。
さて、もう一度手のひらを上に向けて指を閉じてみる。
果たして指を引っ張る腱は、柱を引っ張るロープのように一直線に浮き出るだろうか?
当然そんなことはない!
指を解剖すると、なぜ腱が浮き出てこないかが分かる。
指の関節部分は膜で覆われており、その膜の下に指を引っ張る腱が通っている。
いわばその膜がフックのような役割を果たして腱が浮き出ないようになっているのだ。
解剖学で指を解剖したことがある。
何も考えずに使っている指だが、見えない皮膚の下にこれほどにも精密な仕掛けがあるのを目にした時には感動を覚えた。
しかも指は前後左右に自由に動かせるように筋肉と腱がいろいろな角度と位置に配置されており、その力を伝える腱が浮き出ることのないように小さな仕掛けが施されているのだ。
話が急に飛ぶが、生物は環境に合わせて進化が起きた、と聞くことがある。
それでは、指は腱が浮き出ると邪魔になるからフックのようなものが出来たのだろうか?
指に意思でもあってそうなったのだろうか?
それなら海辺に住む人間は指の間に水かきのような膜があればもっと漁ができるはずだし、山間部に住む人間は羽があったほうが便利だ。
いや、環境に応じた様々な機能や身体部分を持った人間が出現していていいはずなのに・・・・・
指を引っ張る「腱」とそれが邪魔にならないようにするフックのような膜を見た時に進化とは違う何かがあったのではないかと考えてしまった。