美しい美しいマスターズが終わりました。パーマー、ニクラウス、プレイヤーのビッグ3によるオナラリー・スタートで始まり、バッバの号泣で幕を閉じました。
私が小学生だった時にテレビで「ビッグ3ゴルフ」と言う番組がありまして、あの伝説的ゴルファーたちの全盛期のゴルフを見ました。その三人のスイングは昔と変わらぬ個性で感動させられました。
当時(昭和30年代)、ゴルフは庶民のスポーツではなかったですから、自分たちがプレー出来るとは思っていませんでしたが、子供たち(私たち)は教室の後ろで箒をクラブにして紙を丸めた球を打って真似をして遊んでいました。堀切小学校ではゴルフブームでした。
19歳の時にアメリカに渡りましたが、なんと映画を観に行くより安くゴルフをプレー出来た事には驚きました。(一番安かったのは1ラウンド3ドル50セントだったです。デニーズでコーヒー一杯25セントでした。)
これじゃぁアメリカ人には勝てる訳ないなぁ・・・、と思ったものです。誰でも出来る値段ですから、層は厚くなります。みんなスニーカーを履いてプレーしていました。一時は私も毎週のようにプレーしていましたが・・・、上手くなんなかったなぁ。
バッバはジョージア大学で今田選手とチームメイトだったんですよね。その頃は今田選手はアメリカのジュニアランキングでタイガーウッズに次いで全米2位にもなったような有名選手だったんですが、ワトソンは殆どチーム戦には出して貰えない選手だったと聞いています。
今はかなり立場が変わりました。今田選手は下部ツアーで苦戦しています。2年前に前半好調で期待されていたのですが、肋骨にひびが入ってしまい、痛みで思うようなプレーが出来なくなりました。なんとかまた復活してくれることを祈っています。
マスターズを観ていていろいろな事を感じました。みなさんも同様でしょうか?話したいことがいっぱいですよね。
グリーン周りのパトロンたち、みんな(老いも若きも)短パンにポロシャツですね。南部のオーガスタ・ジョージアはもう暑いんですんね。日本では年配の方は(わたしもそう言われる歳になりました)ここまでカジュアルな服装はなかなか出来ないようです。ちょっと弾けて楽な装いもよいのではないでしょうか?
マスターたちはカップインした後、なるべくカップから離れたところを踏んでボールを取り、(みんなではないけれど)時には自分の足跡をパターでトントンと叩きスパイクマークを消します。
こういうところはゴルフを始めた方々には参考にして貰いたいものです。芝生を大切にして、次に来るプレーヤーに迷惑を掛けないようにしたいですね。ボールマークがたくさん残っているグリーンを見ると悲しくなります。
患者さんのHさんに(奥様とイギリス旅行に行った時のお土産の)セント・アンドリュースのグリーンフォークを頂きました。私は殆どパーオンすることがありませんんから自分のボールマークは出来ないのですが、他の方の作ったマークを直すのに、そのフォークが大活躍しています。
バッバ・ワトソンがスピーチをしたときに後ろに元国務長官のライス女史の姿が見えました。彼女はゴルフ大好きなんだそうですね。昔ゲイリー・プレイヤーが現役だったころ、このコースは黒人は足を踏み入れられなかったのです。(使用人はいたのでしょうが)
G・プレイヤーの母国、南アフリカはこの頃からアパルトヘイト政策が世界の非難を受けるようになってきた頃です。アメリカでも公民権運動で国が揺れた時代ですね。「グレート・マンデラ」と言う歌を意味も知らずに聞いていました。
そう言う時代にG・プレイヤーは敢て黒人のキャディーを連れてプレーしたのですが、(今でもそういうコースはあります。プライベートのメンバーズクラブですから選択の自由があります。名門サイプレスポイントはその為にペブルビーチ・プロアマから離れました。)今は黒人の、それも女性が表彰式のゲストに招待されるようになったのですね。
短い間のように思えますが、大きく時は流れているのですね。小学生だった私が還暦を迎えるまでの間にどれだけ時代が変わったのでしょうか。あっと言う間に時は流れていきます。