“We humans all have varied reactions to the world. The artist in us will admire a sunset and wish we could communicate its beauty in a painting. The poet in us will try to find words—–phisicist is curious as to how far away the sun is—–”
“Principles of Phisics”–by Bueche and Jerde、 からの引用
これは私が大学時代に使った物理のクラスの教科書の序文のはじめの部分です。(私は物理学を専攻して4年生大学を卒業し、歯科大に入りました。アメリカでは医、歯、法学部にはいわゆる4大を卒業してから入るのが一般的なコースです。)物理とはなんぞや?と言うことを解りやすく書いてありました。
「人は皆それぞれ違った感性を持っていて、例えば沈みゆく美しい夕日を見た時に、我々の中の芸術家の部分は、この美しさを絵で表せたら・・・、と思うでしょう。詩人は言葉で・・・、そして私たちの中の物理学者の部分は、この太陽はいったい地球からどれほどの距離にあって、どんな温度で・・・、なぜこのような色に見えるのか・・・?と好奇心にかられるのです・・・」
と言ったようなことが書かれています。
みな、夕日の美しさを感じるところから始まります。そしてそれぞれの感性の違いによって違った味わい方をするのかも知れません。
物理がロマンチックだと言うと、おかしな考えだと思われるかもしれません。私は数学や物理がずっと好きで、あまりレベルは高くないのですが、いろいろな数式を見て、またその証明の過程のリズム感であったり、それが作られていく過程などもとても美しく、ロマンチックにさえ感じることがありました。
夕日の美しさからなにが思い起こされるのか?ある人は絵画を、また詩を、哲学を・・・、そして物理を、思い起こします。物理学者はいろいろな事象に興味を持ち、質問が浮かび、答を知りたい思う人たちなのでしょう。
美しいものを見た時、皆それぞれの感性でその美しさを鑑賞します。それが全く違った方向であろうと、その美しさを一緒に共感しているのですね。それは芸術的な方向であったり、物理であったり・・・。同時に同じ美しい夕日を見ながら・・・、なんとロマンチックなことではありませんか?
この夕日を見て、皆さんは何を感じるのでしょう・・・?