ほぼ毎朝、電車に乗る前に亀戸駅前のヴェローチェでコーヒーを飲んで来ます。
昨日も朝コーヒーを飲んでいましたら、帰りがけのお客さんが飲み終わったカップを乗せたプレートを手に、すみません・・、と声をかけて来ました。
本当に申し訳なさそうな笑顔で、「上着の首にタグが付いてますよ」と教えてくれました。
衣替えのこの時期、同じような失敗をされた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?でも、本当に助かりました。「有難うございます。」電車に乗る前に気づいてクリーニング屋さんのタグを外すことが出来ました。
声をかけて頂かなければ、四ツ谷のクリニックに着いて、白衣に着替える時に初めて気づき、誰も周りにいないのに一人で赤面していたところでしたね。
私もこういう親切が出来るだろうか?と言うと、その勇気がないことが多いかも知れません。知り合いなら平気で声をかけられるのだけど、他人には簡単には出来ないのは何故でしょう?
その人に恥ずかしい思いをさせて、却って人を傷つけてしまうのではないか?とか思ったりすることもありますし、ただ単に勇気が出ないこともあります。特に女性には言いづらいかなぁ?
あるとき、昔から来て下さる年輩の患者さんに言われた事があります。「先日、電車で席を譲りましょう、と言われましてね、私は老人ではない!と怒ってしまいました。」
親切と思うかどうか、これも人によって考えがあるのだろうと思います。こんなことを考えているうちに、機を逸してしまうこともあるかも知れません。
どうも電車で席を譲るのが苦手なもんで、よっぽど空いていない限りはじめっから座らないようにしています。そうすれば、年輩の方や妊婦さんなど入って来ても、そういう気を遣わずに済むからです。
ところが、最近は、もしかすると自分が席を譲られてもおかしくない年齢に差し掛かって来ているのですね。いやぁ・・・、どうしましょう?
そんなに、うだうだ考えず、素直に生きれれば良いのでしょうが、なんせ小心者なもんでついつい悩んでしまいます。
若い頃には、人前で目玉焼きを食する時に、どの時点で黄身をつぶしたらいいだろうか?そんなつまらぬ事にまで真剣に悩んだものです。三つ子の魂百までとはよく言ったものです。
浮浪雲のように飄々と行きたかったのですが・・・。
少なくとも、電車で席を譲られたときは、決して怒るような事なく、有難く座らせて頂こうとは思っております。