なんとなんと連日のノーベル賞受賞の嬉しいニュースですね。物理学賞の梶田隆章氏は、以前ノーベル賞をとった小柴先生のお弟子さんとのこと。実験屋さんですね。
理論物理学者の理論を実験で実証する、とても大事な、また難しい分野です。かかる予算も莫大なものになります。小柴さんは資金繰りに次ぐ資金繰りが仕事だったようなもんだ、と言いうような事を言っていたように思います。
それに加えてものすごく地道に、また正確を極めた観測をするための工夫と技術が求められる難しい分野の研究です。
今回受賞した梶田氏の実験結果はこれまでの物理学の「標準理論」と言うものの前提を覆す大きな発見でした。(標準理論ではニュートリノの質量がゼロであることが前提なんだそうです。)これで、また物理学者たちは新しい理論の構築をしていかなければならなくなったのです。
このように、科学の世界では昨日まで正しいとされてきたことが間違っていた、ということが時々おこります。そうであれば当たり前のように新しい考えを取り入れていくのです。
先日の大村氏が「たくさん失敗をしなさい」と言っていました。まさに失敗は成功の基!多くの失敗の上に科学は発展しつづけているのです。勿論「標準理論」は失敗ではありませんよ。その時点では最高の理論だったのです。
科学では、あくまでも「この時点では・・・」と言うくくりのなかで正しい考えと言うものを定義します。それは書き換えられることがあっても不思議ではなく、成長、発展の過程にあるということです。
人為的な、或は故意のミスでなければ、研究の成果は例え失敗であろうともその努力は評価されるべきものなんだと思います。昨年来、ある世界的に高名な科学者が自殺に追い込まれたり、若い研究者が葬り去られた事象がありましたが、少々行き過ぎた何かがあったように思えて残念でなりません。
それはともかく、こうなってくると、もしかして村上春樹氏の文学賞も期待出来るかもしれませんね。もう数年前から候補に挙がっている村上氏ですから・・・。
彼の小説は、なんというか外国の小説を日本語に訳した訳本のような文体で、それがなんとなくお洒落に感じるのかも知れません。
私個人的には、さほど彼の作品の良さはよくわかりません。題名の付け方に関しては、(古い楽曲や小説の題名をもじったようなものがよくありますね、)あまり好感は持てません。
でもまぁ、世界中の人々に評価されているんだから、いいものがあるんでしょうね?今回はなくとも時間の問題だと思われますが、ここまで来たら、三日連続の嬉しいニュースを聞けたらいいなぁ・・。
梶田さん、おめでとう!