日曜日、ぶらっと浅草ハブさんにお邪魔しました。英国風パブ、いくつか店舗があるそうですが、浅草店のみ毎晩ライブをやっています。
ニューオリンズ系のジャズや、スィングジャズ、ブルースをメインにやっているとの事で、名前は以前から聞いていましたが、行ったことがありませんでした。
先月、寝占友梨絵さんが出演する、それも後藤沙紀さんと共演すると聞いて初めて足を運びました。後藤さんは(昨年でしたか)出口優日さんが中野セロニアスに出た時にピアノを弾いていました。とても良かったのでまた聴きたいと思っていましたから、いい機会でした。
その日は「オノマトペ」と言うバンドと寝占さんが共演するというライブでした。昨年の浅草ジャズコンテストでグランプリをとったバンドだそうです。寝占さんはその時のヴォーカル部門の金賞だったとのことで、浅草ジャズグランプリバンドとして隔月出演しているようです。
この系統の音楽には全く知識がなく、どんな感じなんだろう?と興味新々でしたが、いやぁ~実に楽しいライブでした。クラリネットの新谷健介さんがすごく良かった。バンジョーの丸山朝光さんもカッコよかったし、他のみんなもいい音を出していました。もちろん寝占さんの歌も最高でした。
今月に入って、たまたま有楽町のスィングでニューオリンズジャズのバンドが入っていると知り、行ってみましたが、これもまた面白くって、その時に出ていた菊池ハルカさんと言うトロンボーン奏者がHUBのスケジュールに入っていたのを見て、11日の日曜日、なんとなく行ってしまいました。
ネットでチェックして見ましたら、彼女はオノマトペ創設メンバーで、現在はニューオリンズを拠点に活躍しているとの事でした。その彼女の里帰りツアーの最終日だったようです。
家で晩酌を進めるうちに急に思いついての外出でした。店に着きましたら、セカンドセットがもう始まっていました。もうほぼ満員、既に大盛り上がりでした。入り口近くのテーブルに相席で入らせて頂きました。
この日は「One Time Brass Band」と言うニューオリンズジャズのバンド+菊池さん、(菊池さんはこのバンドにも所属していたそうですが)と言う編成の筈でしたが、見た事のあるピアニストが・・・。
古川奈都子じゃぁありませんか・・・。そういえば彼女もニューオリンズジャズを得意とするピアニストでした。何年か前に娘と川崎ぴあにしもに行った時に出演していて、帰りに声をかけて頂いた記憶があります。ということは、カウンターに座っているあの人はサックスの海付さん?多分・・・。
どうやら菊池さん多分これが日本最後のライブということで、ゲストがたくさん来ているようです。なんと寝占さんも来ていまして、あとで一曲歌ってくれました。
このライブも本当に楽しいライブでした。よく知らなかった古いジャズですが、お客さんもみなワイワイと楽しそうに聴いています。手拍子もしょっちゅう、声もいっぱいかかります。こういうのもいいもんだなぁ・・・。
ニューオリンズでブルースからジャズが始まり、(それはまた、ロックやソウルやいろんな音楽のルーツなわけですが)それが徐々に形を変え(増やして・・・、ですかね?)今のジャズやいろいろな音楽に変遷してきました。(敢えて進化とは言いたくないのです。)
今でもニューオリンズではあちらこちらでこの音楽が奏でられているそうです。町は音楽であふれているそうですね。メンフィスではブルースでしょうか?
かのサッチモ、ことルイ・アームストロングもこういった楽団のトランぺッターとしてキャリアを積んでいったんですね。
彼もいつも本当にたのしそうに演奏していましたね。この日のHUBのミュージシャンもお客さんもみんな楽しく一体となって音楽を楽しんでいました。
私がよく行くジャズのライブハウスには必ず、目を閉じて静か~に音を聴いているお客さんがいるものですが、(これはきっと日本特有のジャズ喫茶文化の影響だと思っています。)ここでは皆無です。笑顔でステージを見ている方々が多いです。
目を閉じて静かに音を拾うのもひとつの楽しみ方なのでしょうが、私個人的には(せっかくライブでミュージシャンの演奏をまじかに見れるんですから)このHUBのお客さんたちのように盛り上がって楽しむのが好きです。
次の日が祝日で休みでもあり、この楽しい音楽を聴くにつれついついお酒もおかわりしてしまいました。危ない危ない、もう帰らないと・・・。さぁ、盛り上がったセカンドセットも終わりました。
もう一回ステージがありますが、席を立ちレジに行くと古川奈都子さんがやって来ましたので、「川崎でお会いしましたね・・」と少しお話をしました。「こういうのも面白いですねぇ」と言うと「私、こういうのしかやってこなかったものですから・・・」と返って来ました。
「こういうの」なんて言ってしまって失礼だったかな?この系統(ジャンル)の音楽・・・、と言う意味で他意はなかったのですが・・・。単語の使い方を間違えると違ったニュアンスを伝えてしまう事もあります、気をつけなきゃなぁ・・・。でも古川さんは常に笑顔ですね、また宜しくお願い致します。とご挨拶して帰路に着きました。
浅草ということもあり、(おそらく地元の人も多いのかな?)なんか気取った感じも堅苦しい感じもなく、それも葛飾区生まれ江東区在住の私には入りやすい心安らぐ空間だったかも知れません。また時々お邪魔したいな、と思いました。