16日(金)御茶ノ水ナルへ行って来ました。ナル久々の出演はヴォーカルのCharitoさんです。
私の大好きな歌手は、ピアノのユキ・アリマサ、ベースの中村健吾と日本を代表するプレーヤーをバックに歌いました。ドラムのいは中堅(と言っていいのでしょうか)どころの力武誠さんです。
相変わらずのグルーヴィーなフィーリングの歌声と、ユキ・アリマサのピアノトリオの迫力ある演奏に私は初めから声が出てしまいます。
ユキさんは毎月コチに出ています。ちょっとコチブログから拝借・・・。後ろはご存じ原大力さんと、佐藤ハチ恭彦さん。
この夜はあまりジャズを聴いたことのない友人が一緒でしたが、彼もこのピアニストは素晴らしいねぇ、と感動していました。
チャリートさんはフィリピン人なのですが、日比両国を行ったり来たりして活躍しています。英語は当たり前のように上手だし、やはり日本人には無いと言ってもいいのかなぁ・・・?フィーリングをもっているように思えます。
フェイク(と言うんでしょうか?)を自在に操ると言うか、自然にナチュラルにアドリブしてしまうんでしょうね。
こういう歌い方は聴き手の好みの別れるところですが、彼女や先日ここで聴いた大野えりさんのような自由に飛び回る歌は私は大好きです。
インストの人達が自由にインプロヴァイズしていくように、歌い手さんもあちらこちらに飛んで行ってもいいじゃぁないですか?インストのプレーと同じで下手な時もありますが・・・。(笑)カッコよくはまった時は最高です。
さてこの日は彼女珍しく譜面をカウンターに置いてチラ見して歌った曲がありました。新しくレパートリーに加えた歌なんでしょうか?
クラッシック音楽と違って、ロック、ポップでもそうですが、ヴォーカルは楽譜を見て歌う事はいけないような雰囲気があります。必ず歌詞は覚えていなくてはならないように言われることもあるようです。
私個人的な意見ですが、たまにチラッと見るくらいいいんじゃないの?と思っています。他のミュージシャンは楽譜を見て演奏してもいいのに、歌手はダメだと言うのはどうなんでしょう。確かに楽譜を見つめながらずっと歌うのはあまり絵にはなりませんが・・・。
メロディーは忘れませんが歌詞を忘れないようにするのは大変です。以前、わりとベテランの歌手の方に聞いた話ですが、いつになってもライブの時に歌詞が出てこなかったらどうしよう・・・、と言う不安にかられることがあるそうです。
歌詞を覚える事にかなりの時間を費やすことは、レパートリーを増やすための障害にもなりますよね。いい歌がいっぱいあるのになかなか歌う事ができないということには同情してしまいます。
それと関係あるような、ないような話ですが、誰がスキャットを始めたのか?という有名な説があります。その昔、ルイ・アームストロングがある曲を録音していた時に歌詞を忘れてしまい、スキャットを使った・・・、と言う説です。いかにも本当のことのような、私を含めて多くの人が愛する仮説です。
今も昔も、実際に歌詞を忘れてスキャットで誤魔化すということは時折行われていたようです。私もライブに行って、これはひょっとして・・?と思った瞬間がありました。
先日の大野えりさんは、確か譜面台を立てて楽譜を置いていたんじゃなかったかなぁ?私はそれでいいと思うんですけど・・・。(ただあまり見過ぎるのはどうも・・・、たまにチラッと見て歌詞を確認する程度にしてほしいですが。)
そういえば、昔のフォークシンガー(吉田拓郎さんとか・・・)たちは楽譜見ながら歌ってたなぁ。
ま、私の個人的な意見は全く音楽界には届きませんから変わることはないんでしょう。
あとひとつ気になることがあるのは、ある店では歌詞を見る、ある店では見ない・・・、と言うようなことがあるとしたら、それはちょっと悲しい気持ちがします。練習はお客さんの前ではしてはいけませんから・・・。プロとしては頂けません。
さてライブに戻りましょう。この日は2ステージ(ふつうはここでは3ステージやります)だったので、普段より長い感動のファーストセットが終わった時には、酔いも回っておりまして、少々友人と歓談の後、家路に着きました。
実は一緒に行った彼もフィリピン人でして、チャリートさんはフィリピンではかなり有名だと教えてくれました。フィリピンを離れて長い彼にはジャズをやる前にロック、ポップで有名だったイメージがあるそうです。
また、彼女は母国でレッスンをしていたそうで、彼の友人がたまたまチャリートさんの教えを受けていたんだそうです。帰りにちょっと挨拶をしてくる、と言ってチャリートさんのところへ行きました。彼女は彼の友人をよく覚えていて暫く楽しく昔話が弾んだそうでした。タガログ使うのかと思ったら、英語で話しておいましたが・・・。
私も「いい拍手を有難う」と言われまして、あぁ、今日も少しうるさくて他の方のひんしゅくを買ってしまったかなぁ・・・?と毎度おなじみの反省の中、帰路についたのでした。私の友人はかなり楽しんでくれたようでよかったなぁ・・・。
是非また行きましょう!と握手をして二人は東京の西、東へ別れて楽しいひと時をおえた金曜日でした。