日曜日のwowow、エキサイトマッチで豪華な3試合が放送されました。解説者として来ていた村田諒太選手が、「ワウワウ、凄いですよ!こんな豪華な3試合を一回の放送で見せてくれるなんて!」と興奮した面持ちで言っていました。自称ボクシングオタクの村田選手、いやいや嬉しそうでした(笑)。ほんとうにいいボクサーだなぁ、私は彼の大ファンです。
ミドル級の絶対王者ゴロフキン対2階級下の全勝王者ブルック。階級をスーパーフライに上げて4階級制覇を狙うパウンドフォーパウンド1位のロマゴン対クアドラス。
そしてこの試合に勝てば世界のメインイベンターも夢ではない亀海対強豪ヘスス・ソト・カラスの再戦、本当に豪華な3試合が組まれていました。
ロマゴン戦のセミファイナルが亀海選手の試合です。カリフォルニア州イングルウッドにあるファビュラスフォーラムで行われました。この会場は私がアメリカにいたころはNBAのロサンゼルス・レイカース、NHLのロサンゼルス・キングスの本拠地だったところです。今は両チームはステイプルセンターに本拠地を移したそうです。
まずは亀海選手、見事に打ち勝ちました。
相手のソト・カラス選手も納得した表情で亀海選手を称えていました。
日本では圧倒的な強さを誇っていた亀海選手もここ数年アメリカで苦労してきましたが、やっと世界への扉を開いた、と言えるかもしれません。これからも頑張って欲しいですね。期待しましょう!やはり帝拳ジムの力は凄いなぁ。内山選手にもこういう機会を与えてほしかった。
メインのロマゴン戦、あのローマン・ゴンザレスがこれほど苦戦するとはだれも予想していなかったでしょうね。顔を腫らしたロマゴンを始めて見ました。一つ階級を上げるということは大変なことなんだと言う事を改めて思い知らされました。
ゴンザレス選手は連打で相手を倒して行くファイターですが、ミニマムから上げて来て、さすがにこのクラスでは彼のパンチは強いとは言えないのでしょうか?やや体調に問題があったとも聞いていますがどうなんだろう?
でもいつの間にか相手をロープに追い込むフットワーク、疲れを見せぬ連打で相手に打たせるヒマを与えないガッツ、そして打たれるリスクを恐れずに打ち続けるかれのボクシングはやはりすごい!
負けたクアドラスは明らかに判定に不服だったようで、試合後さっさとリングを離れてしまいました。でもパンチの数、押し気味に戦ったラウンド数など考慮しますと判定は(少し差が大きすぎたかもしれませんが)正しかったと私は思います。
日本の井上尚弥選手が大橋会長共々試合を見ていたところが画面に映りました。このあとゴンザレス選手と井上選手の試合に関して口頭で合意があったようです。この日の試合を見て井上選手の勝利の確立が少し増えたようにみな思ったことでしょう。
恐らく来年になると言われていますが、井上選手がこぶしを傷めずに戦えれば大きなチャンスがあるかもしれません。井上選手は既にスーパーフライでも減量がきつくなっているようですし、その前に二人とも伏兵に足元を掬われないようにしなければなりませんが、一つ大きな楽しみが増えましたね。
そしてゴロフキン戦です。ロンドンで行われたこの試合には大観衆が訪れ凄い盛り上がりようでした。ただ全勝とは言っても2階級下のウエルターです。ミドル級最強のパンチを誇るゴロフキンとやるのはどうなんだろう?と各方面から疑問が上がっていました。
なにしろゴロフキンはあまりに強すぎて対戦相手をさがすのにかなり苦労するこの頃です。試合を受けてくれるのならだれでも構わない、という事情もあるのでしょう。
しかし、WBAがあまりにブルックの身が危険だと、この試合を認定しなかったのですが、やはり力が違いすぎました。強烈なパンチを貰ったブルックがグラついた次のラウンド、早々とセコンドが白いタオルを振りましたがレフェリーが気づかず、最後には投げ込みました。
なんで止めるんだ?と言うブルック選手。でも試合後は納得していたようです。ゴロフキンのパンチで眼窩が折れたかと思ったそうです。早くストップして正解でした。
(ジョー小泉さんの解説によると、ギブアップするとき日本ではタオルを投げ入れますが、海外ではただ振り回してしらせるのだそうです。いやぁ~、勉強になりますね(笑)。)
さてゴロフキン選手は今度はサウル・(カネロ)アルバレスとの対戦が期待されるところです。そして井上対ロマゴン。来年も好試合が見られることでしょう。なんとか内山高志選手にも復活してもらいたいなぁ・・・。