昨年の事ですが、仕事をしていたときBGMで「ロッキングチェア」という歌がかかっていることに気づきました。これ、「真夏の夜のジャズ」の映画の中でルイ・アームストロングと、確かティーガーデンさんと言いましたか、トロンボーンの人がデュエットした歌だなぁ・・・、と思いながら仕事をしていました。
ルイとジャックが会話をしているように歌っていたシーンがとてもユーモラスで、またカッコ良くって、とても印象に残ったシーンでした。今BGMで聴いているのは女性です。誰だろう?とチェックしてみたら、ペギー・リーでした。
へぇ~、こんな歌も歌ってたんだなぁ?と意外な感じがしました。もっとも、ペギー・リーの名前は知っていましたが、殆ど聴いた事ないなぁ・・・。
以前に昔のヴォーカリスト特集みたいなDVDを買ってみたら、ペギー・リーがご主人だったギタリストと数曲歌っていた映像が入っていて、へぇ~~、なかなかいいじゃん・・・。と思ったことがありましたが、それ以外では全く知らないも同然だったなぁ。
たまたまBGMで聴いたペギー・リーの「rockin` chair」をもう一度聴きたくなりました。ネットでその曲が入っているCDを探しまして、購入致しました。1,844円でした。安い!3枚組です。
いやぁ、これがまた、宝の山でございました。デイブ・バーバーの楽団のものに加え、ベニー・グッドマン楽団の音源、フォー・フレッシュメンとのもの、フランク・シナトラとの音源など興味深いものばかりです。
私には、ややハスキーな声でスィングするイメージだったペギー・リーでしたが、ベニー・グッドマン楽団時代の音源では美しいなめらかな(シルクヴォイスとでも言いましょうか?)声でストレートに歌っていました。
「How deep is the ocean」になんだかハマってしまいまして何度も聴いています。インストで聴くことの方が多かった曲だけど、いい歌だなぁ・・・。ベニー・グッドマン楽団のフロントでその歌を歌っています。
と言う事はこのクラリネットソロはベニー・グッドマン本人なんだろうなぁ?なんて考えると、なんだか感動してしまいました(笑)。そしてベニー・グッドマン楽団は泣かせる演奏をしてくれています。いやぁ~、こういうのもなかなか良いでは御座いませんか?
日本では圧倒的にビバップのファンが多いみたいだから、今ではこういう古いのはあまり人気ないかも知れませんね。私はあまり聴いた事なかったもんで、私には逆に新しい・・・、いい味があるじゃぁないですか。
実はちょっと間違えてこんなのも買っちゃいました。なんと1195円!4枚組です。
これはこれでまた面白く・・・、「I didn`t know what time it was」にハマってしまいました。誰かライブで歌ってくれないかなぁ・・・、等と思っています。
「Golden Greats」の3枚組のアルバムには、全く聴いた事がないけど、知らなかったいい歌がいっぱいありました。こういう時代だったんですね。でももうこれらの歌を歌う人はいないんだろうなぁ、ジャズというより、ふつうにポピュラー・ミュージックです。当時のポピュラーな歌がジャズになっていったんでしょうか?ふるぃ良き時代の懐かしい香りがするようなアルバムです。
アメリカ映画ではよくこういった懐かしい香りのする音楽を使いますね。アメリカではジャズは生活の一部とも言ってもいいくらい日常に溶け込んでいる文化と言えるかもしれません。古き良きジャズも最先端のジャズも当たり前のようにどこかで聞こえています。
勿論ロックもヒップホップもカントリーウエスタンも・・・。文化として音楽が人々の間で受け入れられ、愛されている様子は日本とは比較にならない程深く豊かに根付いているように感じます。ミュージシャンの底辺も広いです。
また、単なる音楽ファンのあり方でも、と言いますか・・・、音楽ファンだとかなんとか言わなくっても、別に特に詳しくなくっても、「ジャズはいいよなぁ・・・」と普通に会話が出来る。日本だと、ちょっと引いてしまうところもありますからね。
これを書いていて、確認の為にちょっとネットで見たりして知りましたが、ベニー・グッドマン楽団はペギー・リーが専属歌手だったころが最盛期だったそうですね。彼女の人気も高かったんでしょうね。ジャズをよく聴くようになって20数年にして、初めてペギー・リーを知り始めた初心者(笑)の私です。まだまだ「The Best is Yet to Come」・・・、ですね(笑)。