誰もが村田選手の勝利を疑わなかった試合でしたが、判定は2-1のスプリットデシジョンでエンダム選手の手が上がりました。
大観衆の見守る中試合が始まろうとしていました。
村田選手は4回にダウンを奪った後も常にプレッシャーをかけ、優位に試合を進めていました。
何度もエンダム選手をよろめかせ、あと一歩でKOか?とも期待された内容でした。
そして判定は?誰もが驚く結果となりました。
判定は2-1のスプリットデシジョン、エンダム選手の手が上がりました。エンダム選手自身が勝ったとは思っていなかったでしょう。判定が告げられた後のエンダム選手の喜びようが彼にとっても意外な結果だった事を示していたと言えます。試合前に村田選手が「結局のところ、どつきあいですから・・・」と話していましたが、どつきあいで圧倒した村田選手は判定に泣きました。
村田選手に次はあるのでしょうか?彼自身何も言える立場にないと言っていました。このマッチメイクには帝拳の本田会長はかなり苦労したようです。村田選手もそれを知っています。ミドル級のタイトルマッチとなると、ファイトマネーも桁違いです。いろんな陣営の政治的な駆け引きもあるでしょう。本田会長は「村田には申し訳ないが、次はない。」とはっきり言い切りました。
あとはボブ・アラム氏のような海外のビッグプロモーターがチャンスをくれるかどうか?と言う事になるでしょうね。これだけの逸材です。なんとかもう一度大きな舞台に上げて欲しいなぁ・・・。
この日は他に3試合も世界戦がありました。結果としてライトフライ級の主要4団体のタイトルは全て日本人ボクサーが持つことになりました。同じ階級に4人の世界チャンピオン、というのも変な話だけれど・・・。
田中選手、拳四郎選手も強かった。拳四朗選手は面白い!ホントに優しい顔をしているが、凄く強いハートが見えました。これからも楽しみです。フライ級の比嘉大吾選手も楽しみな選手だなぁ。名前は聞いていましたが、初めてその強さを目の当たりにしました。
比嘉選手のパンチが相手のボディーにめり込みます(怖!)
なんと13戦オールKO勝利で世界タイトルを取りました。まだ21歳ですか、これからが楽しみだ。沖縄出身としては、25年ぶりの世界チャンピオンだそうです。そうか~、あの平仲選手がタイトル(ジュニアウエルター級)を取ったのは、そんなに前だったんですね。時間の流れるのは速いなぁ・・・。
思わず涙を流した具志堅さんの姿が印象的だったなぁ。平仲選手は確実に勝てると思われ、優勢に進めていた試合でまさかのラッキーパンチに倒れ、しかも脳内出血を起こし選手生命を絶たれました。あのワンパンチが無ければ、暫くの間は彼の名は世界にとどろいていたはずだ、と私は確信しています。
平仲選手の分も比嘉選手に頑張って貰いたいものです。勿論平仲ジムからもこうして世界を狙える選手が出て来てくれることも期待しています。
さぁ今日は井上選手の試合です。これも楽しみです。そういえば、平仲会長もタイトルを取るまで中々チャンスに恵まれなかったんでしたよね。でも頑張っているうちに巡って来たチャンスをものにしたんでした。村田諒太選手は?さぁこれからどうするのか・・・?いままでずっと頑張って来た彼にもっとガンバレ!と言う資格はありません。見守っていきたいと思います。