今年最初のゴルフのメジャートーナメントが終わりました。27歳のパトリック・リード選手が初優勝。三日目には解説の中嶋常幸プロが「ゾーンに入ったね」と言うくらい、神がかったようなショット、パットを連発していました。
最終日にはスピース選手、ファウラー選手が猛烈な追い上げを見せましたが、逃げ切りました。やっぱりメジャートーナメントとなると迫力あるなぁ・・・。
怪我で休んでいた松山選手は19位、小平選手は初出場で28位と健闘しました。でも日本の賞金タイトルを争うような宮里選手、池田選手は下位で予選落ち、日本と世界とのレベルの差を見せつけられた感じがします。
この間、私がアメリカにいた頃よく行ったゴルフ場のHPで、そこのグリーンフィーをチェックして見ました。パブリックコースですが、大人が(時間帯によって違うのですが)33ドルから38ドル、17歳以下のジュニアは20ドル(2千円くらいですね)となっていました。
ゴルフをする環境が全く違います。安く、カジュアルにいろいろなスポーツに参加出来るアメリカではスポーツの底辺が広いですね。これでは敵いません。体格の違いよりもこういう環境の違いが大きな影響を与えているのではないでしょうか。
またジュニアを育成する姿勢にも多少の違いがあるように思えます。先日、船橋カントリー倶楽部のブログに気になる記事が載っていました。
先週船橋カントリー倶楽部で、あるジュニアの大会の地区予選が行われたそうなのですが、そこに来た選手の親の中に、あまり見たくない行動や言動をとる方々がいたそうです。
そういう話は耳にしたことはありましたが、私がよく行くところで本当にそういう事があったんだなぁ・・・、自分に近いところでそれを見たような気になって身に沁みる気がしました。本当にそういう事があるんだなぁ・・・。
「子供たちも今いち元気さが見られず、残念な思いをした・・・、勝ち負けにこだわるあまり大切な事を忘れているように見える・・・、子供たちが本当にゴルフを楽しめるように、好きになれるようになってくれればいいあぁ・・・、」と言ったことが記されていました。
それに関連して井上透プロのコメントも掲載されていました。「保護者の中には勝利を目指すあまりマナーやエチケットを守れない・・・、自分の子供に対して罵声をあげたり手を挙げる親も・・・、もちろん厳重に注意します。・・・ゴルフは子供を大人にしてくれます・・・、品格を備えたジュニアゴルファーを育成したいと願って・・・、親子で同じスポーツを楽しめる時間は宝物のような・・・、子供は意外に早く成長してしまうものです。」
全くその通りだよなぁ、と思わされました。
古い時代には、柔の道、であったり、剣の道、であったり・・・、元は戦で生き延びるための手段だった武道を、人としての道を学び、極めるための道として、またスポーツとして変化させていった日本人ですが、今は少し違う方向に向いてしまっている方も少なからずいるように思えます。
有名なゴルフコーチだった故ハーヴィー・ペニック氏の伝説のレッスン書「ハーヴィー・ペニックのレッドブック」にこういう記述があります。
{・・・私の従兄のドクターD.A.ペニックが、テキサス大学のテニスコーチをウイルマー・アリソンに譲る時に言った言葉を思い出します。「ウイルマー、4年間で、貴方が生徒たちをより良いプレーヤーに育て上げるのはわかっている。しかし、彼らがより良い人間になれることが最も大切なことなのです」・・・}
バスケットボールの八村塁選手が所属するゴンザガ大学のマーク・フュー・ヘッドコーチも似たような事を言っていたなぁ・・・。八村くんはいい大学を選びましたね。