先日銀座スイングで大坂昌彦さんのセッションを聴いたんですが、その中でTOKUさんが「Lush Life」と言う歌を歌いました。おぉ~!懐かしい・・・、ある映画を思い起こしました。
「Living out loud」、邦題は「マンハッタンで抱きしめて」。日本では公開されませんでした。ツタヤでビデオを借りて見た映画です。ストーリーもまぁまぁ面白かったけど、私にはバックで流れる歌たちが凄く良くって、サントラを探しましたが、何しろ日本未公開です。
結局見つからず、アメリカに住んでいる弟に頼んで買ってきて貰いました。まだあの頃はネット通販とかやった事もなく、そうやって求めるしかないのかな?と思っていたんですね。
ジャズの名曲がテンコ盛りのこのサウンドトラックをMD(あの頃はMDだったと思うんですが)に入れて通勤途中や車の中で聴いていました。ジャズを聴き始めた頃だったんで、知らない曲ばかりでしたが、こうやって「いい歌だなぁ・・・、」なんて思いながら少しづつ、いろんな曲を知って行った私です。今も相変わらずですが(笑)。
この「Lush Life」を映画の中ではクイーン・ラティファが歌っていました。売れないジャズシンガーがクラブで歌っている感じのシーン。セリフも少ないチョイ役だった彼女の事は、当時全く知りませんで、ホントに売れないジャズシンガーか?と思っていました(笑)。
なんとグラミー賞も取っている有名なラッパーで、少しづつ映画にも出始めていた、と言う事は少し後で知りました。道理で歌上手い筈だわい・・・(笑)。「Goin` Out of My Head」や「Be Anythig」も歌いましたが、この曲もこの映画で知りました。いい歌ですねぇ。
いい歌ばっかりでしょう?
「Lush Life」に関しては、「・・・Get the feel of life ・・・From Jazz and Cocktails」と言うラインが妙に気に入ったほかは、やけに長いヴァースで、単なる飲んだくれの荒れた生活・・・みたいな感じでの意味合いで特に好きな歌詞ではないんだけど・・・、クイーン・ラティファの歌いぶりになんか惹きつけられました。
「Be Anything」はとっても好きな歌になりました。数年前に四谷三丁目にあったジャズバーで出口優日さんが歌ったのを聴きました。この映画でこの歌を知ってから(その頃からライブハウス通いが始まりましたが)20年近くなって、初めてライブで聴いた事になりますね。
映画のラストで流れる「Give me something real」が鳥肌もので、この映画にピッタリの歌だったんでしょうね。クラーク・アンダーソンと言う無名のシンガーが歌を持って来て、それを本人に映画の中で歌わせたそうです。確かゲイのジャズシンガーの役だったと思います。
いい歌だったけど、この映画の他では多分あまり取り上げられなかったんじゃぁないかな?ナンシー・ウイルソンがあるアルバムでこの歌を歌っていたのを買ったことがあります。彼女もこの映画見たのかな?なんて思ったりしていました。
久しぶりに引っ張り出したこのCD、ケースは傷だらけ(笑)。ホリー・ハンターが可愛かったなぁ。ダニー・デヴィトやホリーはもう有名でしたが、クイーン・ラティファもこの後いろんな映画で主役級を務めるようになりました。歌もラップからR&Bっぽいものに変わってきているそうですね。
当時40代だった私もこのCDケース同様かなりヨレヨレになりました(笑)。でも歌、音楽はいつまでたってもとても新鮮で美しいなぁ・・・。