朝ごはん、英語でBreakfastといいますが、その語源は「Fast」(断食)を「Break」(破る)というところから来ているそうです。夜の長い(日中の食事の間隔からすれば長い)断食を終える食事・・・、と言う事なのでしょうか。
アメリカの庶民の代表的な朝食と言えば、Two eggs overeasy with hashbrown and toast、でしょう。自宅ではシリアルとフルーツも多いかもしれませんが、カジュアルなレストラン(デニーズのような)ではやはりTwo eggsが主流だったと思います。(40年前はそうでしたけど・・・)
こうやってトーストの代わりにパンケーキだったり、ベーコンやソーセージを添えたりもします。私は大好きでよく食べました。
私が留学していた当時、テレビで「Overeasy」と言う題名の人気コメディー番組があったくらいです。主人公はカジュアルなレストラン(コーヒーショップとも言いますが)のウエイトレスでした。
深夜にも仕事をしている、(例えば長距離トラックの運転手の人達とか)人達にとって終日営業のレストランがある事はとてもありがたい事ですが、そういったこともあり、街道沿いにはそういったお店が多くありました。
看板に「24hours breakfast」と書いてあるお店がよくありました。ラスベガスなんか不夜城と言われるくらい、夜も昼もありませんから終夜営業の店だらけでしたね。
そういうコーヒーショップで夜中でもAmerican Breakfastの「卵2個、両面焼き」メニューは人気の定番料理でした。
最近はサニーサイドアップもよく出るのかなぁ・・・?昔はあまり頼む人いなかったけど。
トーストはライブレッドだったりフイートブレッドだったり、ビスケット(お菓子ではありません)も好きでしたね。パンケーキを頼むと、シロップも幾つかの種類があって(メープルだけでなく、ラズベリーとか・・・)それもいくらでも好きなだけかけられるボトルで来ましたから、たっぷりとかけて・・・。こりゃぁ太る筈だわい(笑)・・・。
私は付け合わせのハッシュブラウンポテトが大好きでした。元々(今でもですが)コロッケ大好きな子供でしたが、アメリカにはコロッケがなく、このハッシュブラウンが多少なりともコロッケを彷彿させるテーストがあったんでしょう。
マックのハッシュポテトとは少し違いますが(マックのはハッシュブラウンを食べやすく、簡単に出せるようにしたものなのかもしれません)やっぱり揚げ物が好きなんだな。向こうでは日本のソースなどなかったからケチャップをたっぷりかけて食べました。
外食するときにはこういうメニューを取りましたが、大学入学当初、寮に入ったときには学食のスクランブルエッグが好きだったなぁ。
寮のキッチンでは簡単にできるオートミールばかり作って食べてました。ただ水混ぜて小鍋で温めるだけ、ちょっと塩をふりかけて、目玉焼きをのせたりして・・・。これは日本に帰ってからも懐かしくって時々食べてました。私の子供たちも小さい時は食べさせられてたな・・・、作るの簡単だから(笑)。
でもやっぱりご飯と味噌汁が恋しくなるものです。寮を出てアパート借りて住み始めてからは、コメを炊いて、初めは炊飯器もなかったから、普通の小鍋で炊いてました。結構うまく炊けましたよ(笑)。
始めはNapa郡のセント・ヘレナと言う田舎町の小さな大学に行ってたんですが、サンフランシスコまで、1時間半くらいかかったのかなぁ、日本人町のスーパーで味噌とか、だしの素とかを買って来て、自分で初めて味噌汁も作りました。いやぁ!美味かった(笑)。
1973年にカリフォルニアに渡り、2年間は日本へ帰りませんでした。まだドルが360円から308円になって、そして変動相場になったころで、オイルショックで円が上がりましたが、それでも1ドルが260~300円くらいだったと思います。飛行機代ももったいなかったからなぁ・・・。
40年前といえば、半世紀近いですものね。隔世の感があります。日本も変わったし、1983年に歯学部を卒業して日本に帰って来ましたが。きっとアメリカの食文化も様変わりした事でしょう。今の状況は全く知りません。今の人達は朝食に何を食べてるんでしょうか?
2年たって南カリフォルニアのラシエラ・カレッジに転校することにしました。一度日本にも戻ろう、と1975年夏休みに一時帰国しました。2年ぶりに自宅の部屋で一夜を過ごし、6畳間ってこんなに狭かったんだなぁ・・、なんて思いながら寝付いた事でしょう。朝起きると母が朝食を準備してくれていました。
あぁ、久しぶりに美味しい味噌汁とご飯を食えるぞ・・・!と思っていました。台所に行きテーブルに着くと、そこには・・・、ハムエッグとトーストが並んでいます(笑)。
そういやぁ、日本にいた頃、高校のころとか自分でトースト焼いて食ってたっけなぁ・・・(笑)。10年前に他界しましたが、母親の愛情あふれる親心だったんでしょうね。ま、いいか・・・(笑)。美味しくいただきました。生前の母親とこんな話したことなかったなぁ・・・。
やっぱりこれだよなぁ・・・。朝、味噌汁の香りが味わえるって幸せな事ですねぇ・・・。
2017年8月27日 カテゴリ:アメリカの思い出, 未分類